macOSの起動可能なUSBインストーラを作成すると、Macユーザーはさまざまな場面で活用できます。たとえば、macOSの新規インストール、起動できないMacの起動、macOSのダウングレード、インストーラを毎回ダウンロードせずに複数のコンピュータへmacOSをインストールするといった操作が可能になります。
macOS Tahoeの起動可能なUSBインストーラを作成する 場合やその他のバージョンでも、作成は簡単ではありません。macOS Tahoeをダウンロードできない、macOSのUSBインストーラから起動できない、作成途中で処理が止まるといったエラーが発生することがあります。この記事では、macOSの起動ディスクを作成する際に起こり得るさまざまな問題の解決方法を紹介します。
起動可能なインストーラは、ターミナルまたはOpenCore Legacy Patcherから作成することが多いため、これらに関連する既知の問題を取り上げます。
ヒント: WindowsからmacOSの起動可能なUSBインストーラを作成する方法もあります。
💡すべての問題に対応する方法:macOS用のインストールディスク作成ツールを使う
Macで起動可能なUSBインストーラを作成できない場合は、iBoysoft DiskGeekerのような信頼できるディスク作成ツールを使うのが、最も簡単な解決策です。
このアプリにはmacOS High Sierra以降のインストーラが収録されており、アプリ内でDMGファイルからmacOSの起動可能なドライブを作成できます。オンラインで破損したインストーラをダウンロードしてしまうリスクや、複雑なコマンドライン操作に時間を取られることを避けられます。
macOS Sierra以前のシステムでは、必要なMac OS DMGファイルをダウンロードしてアプリに読み込むことで、起動ディスクをすばやく作成できます。
TerminalまたはOCLPでmacOSの起動可能なUSBを作成できない場合は、次の手順を試してください。
手順1:iBoysoft DiskGeekerをインストールします。
手順2:起動可能なUSB作成ツールを開き、左側からUSBドライブを選択して、Create boot diskをクリックします。続いて、ドライブが消去されることを確認するため、Continueをクリックしてください。

手順3:インストールディスクを作成するmacOSのバージョンを選択します。
macOS Sequoia/Sonoma/Ventura/Monterey/Big Sur/Catalina/Mojave/High Sierraの起動可能なUSBを作成する場合は、使用するmacOSを選択し、Create boot diskをクリックしてください。

macOS Sierra/OS X El Capitan/OS X Yosemite/OS X Mavericks/OS X Mountain Lion/OS X Lion以前の起動可能なUSBを作成する場合は、Create boot disk > Browse imagesの順にクリックし、先ほどダウンロードしたDMGファイルをアップロードしてください。

手順4:macOSの起動可能なインストーラが作成されるまで待ちます。

とても簡単ですね。macOS用のインストールディスク作成ツールを、ぜひ他の人にも共有してください。
問題1:このバージョンのxxxはこのコンピュータにインストールできません
システムが互換性のないMac OSのバージョンを検出すると、「This version of xxx cannot be installed on this computer」というメッセージが表示されます。たとえば、OS X El CapitanのDMGファイルを解凍して「アプリケーション」フォルダに追加しようとした場合などです。
この場合は、インストールしたいOSを実行できるMac、インストールディスク作成ツールを使用するか、問題2の手順を試してください。
問題2:実行ファイルのCPUタイプが正しくありません

「sudo: unable to execute /Applications/Install OS X El Capitan.app/Contents/Resources/createinstallmedia: Bad CPU type in executable」は、Macと互換性のないシステムバージョンの起動ディスクをターミナルで作成する際に発生することがあるエラーです。この例では、M1 MacでOS X 10.11 El Capitanの起動可能なドライブを作成しようとしています。
この問題には、iBoysoft DiskGeekerなどの起動可能なUSB作成ツールを使用できます。5回のクリックで、Mac上に起動可能なUSBを作成できます。
または、インストールファイルからInstallESD.dmgを取り出し、それを使ってインストールディスクを作成することもできます。まず、目的のMac OS DMGファイルをダウンロードして開きます。
Install OS X Mavericks.appなどのアプリインストーラが表示された場合は、右クリックして「パッケージの内容を表示」を選択します。次に、Contentsフォルダ内のSharedSupportフォルダを開き、その中にあるInstallESD.dmgを見つけて、デスクトップに移動します。
pkgファイルが表示された場合は、代わりに次の手順を実行します。
- ターミナルを開きます。
- InstallMacOSX.pkgファイルをディレクトリに展開します。
pkgutil --expand ~/Desktop/InstallMacOSX.pkg ~/Desktop/Installer - pkgファイルを展開した場所に移動します。
cd ~/Desktop/Installer/InstallMacOSX.pkg - tarコマンドを使って構造を展開します。
tar -xvf Payload - InstallESD.dmgをデスクトップに移動します。
mv InstallESD.dmg ~/Desktop
DMGファイルの準備ができたら、次の手順で互換性のないOS用の起動可能なUSBディスクを作成できます。
- ターミナルを開きます。
- 以下のコマンドを1つずつ実行して、起動可能なmacOSインストーラを作成します。
macOSインストーラのディスクイメージを接続します。
hdiutil attach ~/Desktop/InstallESD.dmg -noverify -nobrowse -mountpoint /Volumes/install_appBaseSystem.dmgをスパースイメージ形式に変換します。
hdiutil convert /Volumes/install_app/BaseSystem.dmg -format UDSP -o /tmp/Installerスパースイメージのサイズを8GBに変更します。hdiutil resize -size 8g /tmp/Installer.sparseimageサイズを変更したスパースイメージを接続します。
hdiutil attach /tmp/Installer.sparseimage -noverify -nobrowse -mountpoint /Volumes/install_build既存の「Packages」ディレクトリを削除します。
rm -r /Volumes/install_build/System/Installation/Packages`install_app`から`install_build`に「Packages」ディレクトリをコピーします。
cp -av /Volumes/install_app/Packages /Volumes/install_build/System/Installation/スパースイメージに追加のファイルをコピーします。
cp -av /Volumes/install_app/BaseSystem.chunklist /Volumes/install_buildcp -av /Volumes/install_app/BaseSystem.dmg /Volumes/install_build接続したイメージを取り外します。
hdiutil detach /Volumes/install_apphdiutil detach /Volumes/install_buildスパースイメージのサイズを最小サイズに変更します。
hdiutil resize -size `hdiutil resize -limits /tmp/Installer.sparseimage | tail -n 1 | awk '{print $ 1}' `b /tmp/Installer.sparseimageスパースイメージを圧縮された読み取り専用ディスクイメージに変換します。
hdiutil convert /tmp/Installer.sparseimage -format UDZO -o /tmp/Installer完成したディスクイメージをデスクトップに移動します。mv /tmp/Installer.dmg ~/Desktop - USBを接続し、名前がUSBになっていることを確認します。
- ディスクイメージファイルInstaller.dmgの内容を、対象ボリューム/Volumes/USBに復元します。 sudo asr restore --source ~/Desktop/Installer.dmg --target /Volumes/USB --noprompt --noverify --erase
- 入力を求められたら、管理者パスワードを入力してEnterキーを押します。
上記の手順で、「Bad CPU type in executable」というメッセージが解消されるはずです。役に立ったら、ぜひ共有してください。
問題3:sudo: /Applications/Install macOS Mojave.app/Contents/Resources/createinstallmedia: command not found
「createinstallmedia: command not found」も、Macユーザーがよく遭遇するエラーの一つです。通常は、コマンドの構文が正しくない、インストーラの場所に問題があるなどの原因で発生します。以下の記事を読み、対処方法を確認してください。
問題4:zsh: killed sudo --volume /Volumes/MyVolume

起動可能なmacOSインストーラを作成する際、ターミナルで「zsh: killed sudo --volume /Volumes/volume_name」と表示されることもあります。これは、コマンドがシステムによって強制終了されたことを示しています。このエラーを解決するには、createinstallmediaバイナリに再署名します。
- ターミナルを開きます。
- コマンド内の「Mojave」を使用しているOSのバージョンに置き換え、実行します。これにより、macOSインストーラアプリ内にあるcreateinstallmediaツールの場所へ、現在の作業ディレクトリを移動できます。
cd /Applications/Install\ macOS\ Mojave.app/Contents/Resources/ - codesignツールを使ってcreateinstallmediaバイナリに再署名します。
codesign -s - -f createinstallmedia - その後、createinstallmediaコマンドをもう一度実行して、起動可能なUSBインストーラを作成します。
問題5:/Applications/Install macOS High Sierra.app does not appear to be a valid OS installer application

完全なインストーラがない場合、このエラーが表示されます。完全なインストーラかどうかは、macOSインストーラファイルのサイズを確認すると簡単に判断できます。たとえば、サイズが19MBしかない場合は、完全なインストーラではありません。
macOSの起動可能なインストーラを簡単に作成したい方は、このディスク作成ツールをご利用ください。
問題6:Untitled is not a valid volume mount point
USBのドライブ名が原因で問題が発生することもあります。ターミナルに「Untitled is not a valid volume mount point」と表示された場合、「Untitled」はドライブ名なので、USBの名前を変更するか、GUIDパーティションマップとMac OS拡張(ジャーナリング)を使用して物理ディスクを再フォーマットしてください。
また、ターミナルコマンドが正しく入力されていることも確認してください。特に、ハイフンはすべて2つ続けて入力する必要があります。
問題7:APFSディスクは起動可能なインストールメディアとして使用できない
USBドライブがAPFSでフォーマットされている場合、ターミナルでは起動可能なインストールメディアとして認識されません。そのため、再フォーマットする必要があります。
- 「ディスクユーティリティ」を開きます。
- 「表示」>「すべてのデバイスを表示」をクリックします。
- USBの物理ディスクを選択し、「消去」をクリックします。
- USBに名前を付け、フォーマットに「Mac OS拡張(ジャーナリング)」、方式に「GUIDパーティションマップ」を選択します。
「消去」をクリックします。
問題8:ディスクの消去中にエラーが発生する

続行するために「Y」と入力すると、ターミナルはディスクの消去を開始し、ファイルをコピーする前の準備を行います。この処理中に「An error occurred erasing the disk.」というエラーが表示され、失敗することがあります。通常はディスクエラー番号も表示されますが、次のように、原因の特定に役立つ情報がほとんど含まれていない場合があります。
- Error erasing disk error number (-69888, 0) An error occurred erasing the disk.
- Error erasing disk error number (13, 0) An error occurred erasing the disk.
- Error erasing disk error number (-69618, O) An error occurred erasing the disk.
- Error erasing disk error number (22, O) An error occurred erasing the disk.
対処法はシンプルです。USBドライブが別のプロセスで使用されていないこと、また物理ディスクや別のボリュームと同じ名前になっていないことを確認してください。次の方法を試して問題を解消し、コマンドをもう一度実行して起動ディスクを作成します。
- Macを再起動して、実行中のプロセスを終了します。(Appleメニュー >「再起動」を選択します。)
- Finderを再度開きます。(Optionキーを押しながらDockのFinderアイコンを右クリックし、「再度開く」を選択します。)
- USBドライブの名前を変更します。(Finderを開き、USBを右クリックして「名前を変更」を選択します。)
- USBドライブを「Mac OS拡張(ジャーナリング)」で再フォーマットします。
問題9:消去したディスクがマウントされない
ターミナルでUSBを消去した後にマウントされない場合は、ターミナルを終了し、ドライブを取り出してからMacに再接続してください。その後、インストールディスクを作成できるか確認します。それでも作成できない場合は、「ディスクユーティリティ」で外付けドライブを「Mac OS拡張(ジャーナリング)」に再フォーマットしてください。
USBドライブに以前保存していたデータをスキャンして復元したい場合は、Mac向けファイル復元ソフトを使用してください。
問題10:インストーラファイルのディスクへのコピーが進まない
USBディスクの準備が完了すると、ターミナルは必要なファイルのコピーを開始します。長時間進捗がないまま処理が止まっているように見える場合は、処理を終了し、より高速なUSBディスクで再試行してください。それ以外の場合は、しばらく待ってみます。
問題11:インストーラアプリのコピーに失敗する

ターミナルに「The copy of the installer app failed」というエラーが表示された場合は、ターミナルのウインドウを閉じて、ターミナルコマンドをもう一度実行してください。それでも解決しない場合は、別のUSBに交換するか、こちらのガイド「The copy of the installer app failedの修正方法」を確認してください。
問題12:macOS RecoveryOSのコピー中に止まる

macOS RecoveryOSのコピー中にターミナルの処理が止まることもあります。その場合は、まず問題7で説明した手順に従って、ディスクユーティリティでUSBを再フォーマットしてください。その後、起動可能なUSBをもう一度作成します。
macOS用のこの起動可能なUSB作成ツールを使えば、起動ディスクをすぐに作成できます。
問題13:ターミナルが「Making disk bootable」で止まる

必要なファイルのコピーが完了すると、createinstallmediaユーティリティによってUSBドライブが起動可能になります。ただし、この処理に非常に時間がかかり、ターミナルの「Making disk bootable」で止まったように見えることがあります。その場合は、ドライブの処理を一晩続けるか、インストーラのSpotlightインデックス作成を無効にしてください。
待っても問題ない場合は、スリープ設定を変更してMacがスリープしないようにし、createinstallmediaの処理を一晩実行できます。USBに問題がなければ、最終的に処理は完了します。
すぐに処理を進めたい場合は、次の操作を行ってください。
- ターミナルが開いていることを確認します。
- 左上のメニューバーから「シェル」>「新規ウインドウ」>「プロファイル付きの新規ウインドウ」をクリックします。
- 元のターミナルウインドウでcreateinstallmediaコマンドを実行します。
- 「Erasing disk」の処理が100%に達したら、2つ目のターミナルウインドウで次のコマンドを実行し、USBボリュームのSpotlightインデックス作成を無効にします。(macOS Venturaの部分は、お使いのシステムのバージョンに置き換えてください。)mdutil -i off -d /Volumes/Install\ macOS\ Ventura
これで処理が始まるはずです。
問題14:zsh: bus errorsudo--volume/Volumes/macOS
ディスクの消去が正常に完了した後でも、「zsh: bus error sudo --volume /Volumes/volume_name」というエラーが表示されることがあります。これは、ターミナルにフルディスクアクセスが許可されていない場合に発生します。解決するには、「システム設定」>「プライバシーとセキュリティ」>「フルディスクアクセス」を開き、ターミナルのフルディスクアクセスを有効にしてください。旧バージョンのmacOSでは、「システム環境設定」から設定します。
問題16:The bless of the installer disk failed

「The bless of the installer disk failed」というメッセージは、さまざまな原因で表示されます。主な原因は次のとおりです。
Warning: Failed to copy product icon to volume icon path
Making disk bootable...
IA app name cookie write failed
The bless of the installer disk failed.
Couldn't extract BaseSystem to path: /Volumes/Install macOS Ventura/BaseSystem
The bless of the installer disk failed.
Failed to write IAPhysicalMedia cookie to disk
Error Domain=NSCocoaErrorDomain Code=513 "You don't have permission to save the file “.IAPhysicalMedia” in the folder “Install macOS Sonoma”." UserInfo={NSFilePath=/Volumes/Install macOS Sonoma/.IAPhysicalMedia, NSUserStringVariant=Folder, NSUnderlyingError=0x7fe41ffc31e0 {Error Domain=NSPOSIXErrorDomain Code=1 "Operation not permitted"}}
The bless of the installer disk failed.
Error Failed to create macOS installer. The bless of the installer disk failed.
Failed to patch BaseSystem. Error: Error Domain=com.apple.ParallelCompression Code=1 "Error 0xdd00d800
Invalid patch: /Volumes/Install macOS Monterey/.TempDir/basesystem_patches/x86_64BaseSystem.dmg" UserInfo={NSLocalizedDescription=Error 0xdd00d800
Invalid patch: /Volumes/Install macOS Monterey/.TempDir/basesystem_patches/x86_64BaseSystem.dmg}
The bless of the installer disk failed.
この問題を回避するために起動可能なUSB作成ツールを使うほか、次の方法も試すことができます。
対処法1:ターミナルにフルディスクアクセスを許可する
「インストーラディスクの bless に失敗しました」というエラーが表示される場合は、セーフモードでターミナルにフルディスクアクセスを許可してみてください。
- 「アプリケーション」フォルダを開きます。
- 現在のフルインストーラを削除し、新しいインストーラをダウンロードします。
- OSのダウンロードが完了したら、macOSセーフモードで起動します。
- 「システム設定」または「システム環境設定」>「プライバシーとセキュリティ」>「フルディスクアクセス」の順に開き、ターミナルを有効にします。

対処法2:OpenCore Legacy Patcherにフルディスクアクセスを許可する
OCLPでmacOSの起動可能なUSBインストーラを作成する際に問題が発生する場合は、OpenCore Legacy Patcherとターミナルの両方にフルディスクアクセスを許可する必要があります。
macOS Ventura以降の場合:
- 「システム設定」を開きます。
- 「プライバシーとセキュリティ」>「フルディスクアクセス」の順に開きます。
- 追加ボタンをクリックし、OpenCore Legacy Patcherとターミナルを追加します。
- OpenCore Legacy Patcherを再起動し、処理をもう一度実行します。
macOS Monterey以前の場合:
- 「システム環境設定」を開きます。
- 「セキュリティとプライバシー」を開きます。
- 鍵のアイコンをクリックして、設定パネルのロックを解除します。
- 「プライバシー」タブを開きます。
- 「フルディスクアクセス」を選択します。
- OpenCore Legacy Patcherとターミナルを追加します。
- OpenCore Legacy Patcherを再起動し、処理をもう一度実行します。
対処法3:USBをMacに直接接続する
USBをハブ経由でMacに接続している場合は、ハブを外し、Macに直接接続してみてください。これにより、アダプタが原因で発生する可能性のある問題を回避できます。
対処法4:OCLPをアップデートする
Macで使用しているOpenCore Legacy Patcherが最新バージョンでない場合は、アップデートしてください。新しいパッチやバグ修正が適用され、問題なく起動可能なUSBを作成できるようになる可能性があります。
対処法5:別のUSBを使用する
それでもMacで起動可能なUSBインストーラを作成できない場合は、別のUSBメモリ、または別の種類のストレージデバイスを試してみてください。基本的なトラブルシューティングを試しても解決しない場合、別のドライブを使用することで作成できたというケースもあります。
以上が、Macで起動可能なUSBインストーラを作成できない場合に考えられる問題と、それぞれの対処法です。この記事が役に立った場合は、共有して多くの方にお知らせください。
